二十二万石

少々前になるのですが、こんなの読みました↓

新装版 戦雲の夢 (講談社文庫)

新装版 戦雲の夢 (講談社文庫)

以前紹介した「夏草の賦」では、長曾我部元親が主人公でしたが、今回はその四男である長曾我部盛親が主人公となっています。


「夏草の賦」では、最後の1,2ページで語られている部分にフォーカスがあたってる感じかな?
作品としては、「戦雲の夢」の方が先に発表されているので続編と云う位置づけにはなってません。
でも、続けて読むには良いかも(笑)


元親は、自ら土佐一国、さらには、後に手放す事にはなるものの四国の覇者になった人物ですが
盛親は、世子と決められた時点から土佐二十二万石の太守が約束された立場。
その辺の違いのこの二人が対照的な人物になってますな。


周りにはボンボンとして扱われていましたが
盛親自身は、夢中になると戦場で一騎駆けしてしまうような武者であったようです。
関ヶ原の合戦では、自身は東軍に味方すると思いながらも、諸処の事情でやむなく西軍に。
ご存じのように西軍は負け、盛親は土佐を没収され、放蕩されてしまいます。


監視付きの隠遁生活をしながら数十年したあと、大阪冬の陣、夏の陣が起こり、大阪城に登城。
が、これもまた負け戦。


儚き長曾我部家の夢が潰えます。。。